行動語録　その３４　自尊心は広く

「自尊心」、この言葉ですぐにイメージできるのは「プライド」でしょう。

　インターネットの辞書で「自尊心」を調べたら

(1)自分を優秀な者だと思う気持ち。尊大に構える心。プライド。
「—が強い」
(2)自分の品位を保とうとする心。プライド。
「そんなことは—が許さない」

とありましたよ。

　私は「自尊心」＝「自分を大切にする心」だと思っています。そして、自分を大切にできる心を持つ人は、他人を大切にもできる。
　なぜなら、自分を大切にする人は自分の持っているものを大切にしますよね。身につけるものだったり、商売で使う道具だったり。

　その大切にする心は、道具やものだけでなく、周りにいる人に対しても同じ事。自分を大切にしたいから、周りの人も大切に扱う。周りの人を大切に扱えるから、自分を大切にできる。

「プライド」というと、その程度を表す言葉は「高い／低い」じゃないですか。でも「自尊心」はちょっと違うような気がするんです。
　「自尊心」は言い換えれば「器の大きさ」じゃないかなって。

　だから私はあるとき、セミナー参加者の皆さんに「自尊心は広くいきましょう」ってお伝えしました。
　よく「あの人はふところの広い人だ」なんていいますよね。あれは突き詰めると自尊心の広い人のことじゃないかと。
　自分を大切にするから、自分の境界線が広く持てるんですよ。

　だから人から嫌みを言われても動じないし、むしろ「嫌み」を「フィードバック」ととらえることができて、その嫌みを言ってくれた人に「ありがとう」って感謝の言葉が言えちゃう。
　逆に言うと、何にでも「ありがとう」って言えるような人間になれば「自尊心」は広くなっていく。

「プライド」を高く持つのもいいけれど、その前にその土台となる面積を広くとっておかないとね。

　砂場で山をつくるときに、高い山をつくろうと思ったら、面積は大きくなるでしょ。これを「高く、高く」だけ頭に入れて、土台を細いままにしていたら、何かあったときにもろく崩れちゃう。

　自尊心の狭い人は、他人から嫌みなどの攻撃をされると、すぐに反応して逆に攻撃したり、黙り込んだり。こんなことでは次の行動に移ることはできませんよね。

　自分の行動を安定させたければ、「自尊心」を広くとりましょうよ。物事にも動じない強い心はそこから生まれてきますよ。

 

行動語録　その３４
「自尊心」を広くとると、物事に動じない強い心に成長できる