どうやればプロファシリテーターになれるのか?
2025/11/17
これを読んでいる皆さんは、ファシリテーターという存在に興味があるからではないでしょうか。
中には自分もプロのファシリテーターとして活躍したい、この分野で仕事がしてみたい、そういう方もいるでしょう。
今回は「どうやったらプロのファシリテーターになれるのか?」ということを、私の体験を通してお伝えしていいます。
【Step1】目指すファシリテーター像をつくろう
みなさんがイメージしている、職業としてのファシリテーターってどんなイメージを持っていますか?
おそらく企業や組織の会議で、司会進行を行いつつ意見をまとめ、みんなが合意する結論に導く存在、それではないでしょうか?
これはビジネスファシリテーターの姿ですね。
まさに私も今、そのような形で仕事をしています。
実はファシリテーターって他にもいろんな分野があるんです。
教育ファシリテーターだと、教えるだけでなくワークショップなどを通じて、自分たちで答えを見つけ出させるようなことを行います。
まちづくりファシリテーターだと、住民たちの意見を一つにしたり、今のまちの課題を見つけさせたり、そしてまちづくり計画を立てたり。
他にも多岐にわたってファシリテーターは活躍しています。
そこで大事なのは、自分がまずどんなファシリテーターを目指しているのか。そこをしっかりとイメージしましょう。
ファシリテーションの基本は同じでも、やり方はいろいろありますからね。
【Step2】モデルを見つけよう
では早速ファシリテーションの勉強を…と言いたいところですが、私はその前に「モデルを見つける」ことをおすすめします。
ある意味、自分の師匠ですね。
といっても、その人に弟子入りをするわけではありません。
その人の真似をするんです。
実は私がこの分野に入ったきっかけがこれだったんです。
当時つとめていた会社の課長が、ホワイトボードにまとめるのがとてもうまくて「かっこいい!」と思ったんですよ。
そこで、少しずつホワイトボードの前に立って意見をまとめる役をやりだしたんです。
ちなみにその頃は「ファシリテーション」や「ファシリテーター」なんて言葉は知りませんでした。
そして課長のマネをしていくうちに、会議や話し合い、打ち合わせのときに私がホワイトボードの前に立って議論を書いていくのが当たり前になってきたんです。
まずは自分が目指す分野のファシリテーターの中で、心の師匠を見つけてください。
そして、できるだけその人がどのような立ち振舞をしているのかをつぶさに観察し、そして見様見真似で真似をしていく。
これがファシリテーターになる近道です。
【Step3】ファシリテーションの勉強をする
ようやくここでファシリテーションの勉強を始めてみるんです。
そうすると、今まで師匠にしていた方の立ち居振る舞いや言葉の意味がすごく理解できるようになります。
なるほど、こういう理屈があるからここでこんなふうにやったのか。
そうか、そういうテクニックがあるから、あのときあんなふうにしたのか。
こういったことがどんどん頭に入ってきます。
私も会社員時代にファシリテーターの真似事をしていて、そのあと独立をした時に「ファシリテーション」なんていうのがあるのを知りました。
そのときに初めて手にしたのが、堀公俊さんの「問題解決ファシリテーター」という本だったのです。
というか、当時はこの本しかなかったんですよ。
そしてその本を読んでいてのわたしの感想はこれでした。
「これ、今まで自分がやってきたことやん」
もちろん新しい知識や考え方もありましたが、いままでやっていたことがとても腑に落ちたことを覚えています。
【Step4】小さなことからやってみる
学んだらあとはやってみるだけです。
まずは小さなところから実践していきましょう。
たとえば会社の会議や打ち合わせでホワイトボードの前に立って記録を取ってみる。
少人数の打ち合わせの冒頭にアイスブレイクを取り入れてみる。
付箋を使ってブレインストーミングを仕掛けてみる、などなど。
一度に全てをやってみようと思わないでください。
ほんの一部だけでいいんです、やれそうなところから手を付けてみましょう。
そうすることで、次第にコツがつかめてきます。
当然最初はうまくいかないことも多いでしょう。
周りから「何やってんの?」なんて言われることもあるでしょう。
けれど大事なのはやり続けることです。
そうしていくうちに、次第に周りはあなたのことを会議の中では特別な存在だと見なしてくれます。
私の場合もおもしろかったです。
これは前の会社に勤めていたときの話です。
宮崎にある私の会社と東京の会社、富山の会社と三社合同でとある商品開発を行うことになりました。
当時、私は主任という立場で、開発担当を任されることになりました。
その三社の会議が最初に東京の会社のお膝元で開かれることに。
司会進行は東京の会社の部長さんです。
最初に自己紹介などが始まり、その後議論に入ろうとした時のこと。
「すいません、今からの議論をこちらのホワイトボードに書いてもよろしいでしょうか?」
私は思い切ってそう提案したんです。
すると参加メンバーは「どうぞ、どうぞ」という感じ。ダチョウ倶楽部かっ!と思ったものです(笑)
その後、私が出された意見をどんどんホワイトボードに書いていくと、ここから面白いことが起きました。
私が書く段階で、必ず確認を入れます。すると、司会者が次第に私に移っていくんです。
「…ということですね。じゃぁこれに対してこちらはどのようにお考えですか?」
みたいな感じです。
結果的にその会議でのファシリテーターをやっていたことになります。
ちなみにその後、毎月定例的に宮崎、東京、富山で会議が開かれたのですが、その時にも全て私が板書役&司会を務めることに。
まだファシリテーターなんてことを知らなくても、これだけのことができていたのです。
ということで、まずはできるところから小さく実践を始めてみましょう。
【Step5】ファシリテーターを名乗る
ここまでくれば、あなたも立派なファシリテーターです。
なので堂々と「自分はファシリテーターです」と周りに公言しちゃいましょう。
おそらく最初は「ファシリテーターって何?」なんて反応があるでしょう。
実はこれがファシリテーションを広げるチャンスになります。
このときにファシリテーターって何者か、ファシリテーションとはどんなことなのかを伝えていくのです。
この「伝える」ということが後々とても大切になります。
そのためにも、ファシリテーターとは何者か、ファシリテーションとは何なのかを自分の言葉でまとめてください。
本に書いてあることをそのまま使ってもいいのですが、それだとオリジナリティもないし、相手の心には響きません。
できれば自分の言葉として要約してください。
また可能であれば具体的な事例を引用するのもいいでしょう。
自分が心の師匠としている人の功績を伝えたり、ファシリテーターとして活躍している人のことを伝えたり。
ここで大事なのは、相手の頭の中で「ファシリテーターとはこういうことをやる人だ」というイメージを付けさせることです。
このイメージがつけば、あなたがやっていることと結びつけてくれます。
つまり、イコールの存在になれるということです。
私の場合、独立をした当初は「コーチング」だけを名乗っていました。
けれどある時から名刺やホームページで「ファシリテーター」ということを名乗り始めたのです。
すると、周りの認識が徐々に変わってきました。
ファシリテーションを知っている人からは「ファシリテーターやっているんだ」という認識を持たれ、いろいろと相談されるようになったんです。
また中には「ファシリテーションを教えてくれ」という人まで現れるようになりました。
ここまでくると、プロのファシリテーターの仲間入りです。
ここから一気に本格的な活動へと移っていきましょう。
【Step6】情報を発信しよう
周りからのファシリテーターとしての認識は高まってきたことでしょう。
けれど、プロ活動をするにはまだまだと感じているのではないでしょうか。
ここで次のステップに進むためにおすすめなのが「情報発信」です。
何の情報発信をするのか?
これはファシリテーションに関することであればなんでもOKです。
媒体は今はいろいろなものがあります
ブログ、SNS、メールマガジンなどなどデジタル媒体であれば無料で発信できるものが山のようにあるでしょう。
こういったものを使って、ファシリテーションの有効性やコツなど、読んだ人が役に立つであろうことを、あなたの言葉でどんどん発信するのです。
私の場合、当時はメールマガジンをやってましたがこれはどちらかといえばコーチング寄りの内容でした。
もう一つやっていたのが、月2回発行していたニュースレターでした。
ここでファシリテーションのコツであ「ミーティング秘伝のたれ」というコーナーを設け、会議に役立つ情報をコラムとして掲載していました。
この情報誌は地域の色んなところに配布し、さらにはスーパーなどにも置かせてもらいました。
そのおかげで地域の人達に「古賀さんというファシリテーターがいる」という認識が広がっていったんです。
与えたものは返ってくるという法則があります。
惜しみなく情報を発信していけば、その見返りがそのうち戻ってくることは間違いありません。
そのためにも、皆さんに有益となる情報をどんどん発信していきましょう。
【Step7】仲間を作る
私の最大の難点、それは周りに同業者がいないこと。
これってある意味独占市場なのですが、実は大きなデメリットもあるんです。
それが「なんでも独学になってしまう」ということ。
独学も悪くはないのですが、それだと発展性が乏しくなります。
もっと発展をするためには、一緒に学び励まし合う仲間が必要になるのです。
私の場合、身近にはその仲間はいませんでした。
けれど多くの仲間がいたんです。
それが「日本ファシリテーション協会」のメンバーです。
この日本ファシリテーション協会が設立されたのは、なんと私が独立したときと同じ年。
協会設立前から初代会長の堀公俊さんとメールでもやりとりさせていただき、設立当初からのメンバーとして参加しています。
会合は主に福岡市で開かれるため、頻繁には参加できませんでしたが、おかげで全国にファシリテーション仲間がたくさんできました。
そして新しい刺激も受けたし、使えるネタもたくさんゲットできました。
やはり仲間がいないと寂しくなるものです。
ファシリテーション協会だけでなく、とにかくファシリテーションを学び高め合う仲間をつくってください。
そうすることで、勇気も湧いてくるし、情報もたくさん得ることができます。
【Step8】いよいよプロデビュー!
ここまでくればプロのファシリテーターとしてのデビューも間近です。
さて、どうすればプロデビューできるのでしょうか?
そもそも、プロのファシリテーターになるために、資格とかあるのでしょうか?
実はファシリテーションには資格というのはありません。
あったとしても、民間企業が勝手につくっているだけです。
事実、私はプロファシリテーターとしては何の資格も持っていません。
これはファシリテーションが多様化しているからです。
100人いれば100通りのファシリテーションスタイルがあるとも言われています。
なので資格という画一化されたものは難しい、というのがファシリテーション協会の見解です。
だからこそ、あとは自分で「私はプロファシリテーターです」と名乗ってしまえばいいんです。
はい、たったそれだけのことです。
名刺に「ファシリテーター」と記載するとか。
ホームページを立ち上げて、ファシリテーションを行うことを明言するとか。
周りの人に「今度からファシリテーションのプロになりました」と伝えるとか。
これらをやれば、あなたはプロデビューできます。
【終わりに】
プロのファシリテーターとしてデビューする道のり、いかがだったでしょうか?
これはあくまでも一例ですが、この道筋を意識すればあなたもプロファシリテーターになれます。
でも、プロになったからといって仕事がすぐに入ってくるわけではありませんよね。
ということで、次回は「プロファシリテーターの仕事のとりかた」について解説しちゃいます。
次回までお楽しみに!
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宮崎でファシリテーション向上も
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