会議が脱線!どうやって元に戻す!?
2026/03/09
前回は会議で話が噛み合わない時、どうやって論点を整理して噛み合わせていくかということをお伝えしました。
話が噛み合わなくて意見が対立する、なんていう場面も、ちょっとしたコツをつかめば、きちんと解決するだけでなくさらに良い意見を生み出すきっかけにもなるんですよね。
しかし、会議で困った場面はこれだけではありません。
きちんと議題に則って会議を進めていたつもりだったのに、気がついたら別の話題でみんなが会話をし始めた。
いわゆる「脱線」です。
あなたもそんな場面に直面することもあるでしょう。
私も今までいろんな会議に参加してきました。
実は一番厄介なのがこの「脱線」なんですよ。
なにしろ、当事者は何も悪いことをしていないと思っている、むしろみんなが笑って会話をするから、盛り上げたとすら思っているんです。
さて、この会議の脱線をどうすれば元に戻せるのか?
いや、それ以前に会議の脱線を防ぐためにはどうすればいいのか?
今回はこのコツについてお伝えしていきます。
【いろんな脱線のケース】
一口に会議の脱線と言っても、実はいろんなケースがあります。
まずはこれについて理解をしておきましょう。
1.声の大きな人の独演会
おそらくこれが一番多のではないかと思います。
その会議の実力者や立場の偉い人が、自分の持論をかざしだす。
まぁ、言っていることはまともなんでしょうが、今それを言う場面ではなというケースです。
特に多いのが自分の経験談を語りだすこと。
苦労話や困難にぶち当たったときのエピソードなど、講演会で聞けば納得もするし感動することかもしれません。
けれど、今は会議の場であるということを忘れてしまうんですよね。
2.日常の世間話
あることで議論をしていたら、その議論に関連したエピソードの話になり、そこから世間話に発展する、というケースです。
具体的にはこんな感じです。
「このラーメンをどうすればもっと世に広げられるか、アイデアを出しましょう」
「ラーメンと言えば私この前、こんなラーメン屋をみつけたんですよ」
「あ、それ私も行きましたよ。あそこのあのラーメン美味しいですよね」
「ボクはあのラーメン屋よりも、こっちのラーメン屋のほうが好きですね」
気がついたらラーメン屋談義に変わっていた、という感じです。
いやいや、こっちはマーケティングの話を進めたいのに、いつの間にこんな風に脱線しちゃうんでしょうね?
3.報告会議が問題解決会議に
毎週や毎月行っているような報告会議、情報共有の会議の場。
そこで一つの問題が報告された。
そのとき、会議を仕切っていた組織の長がいきなりこんなことを言い出す。
「その件についてもっと詳しく聞きたい。
担当者を呼んでくれ」
そして担当者が呼ばれて詳細を報告、そのままその内容についての問題解決会議に突入してしまう。
いやいや、俺の報告はいつになったらできるんだよー!
と心の叫びが聞こえてきそうですね。
4.そもそも何を決めるのかわかっていない
会議というのは、その多くが意思決定を行う場になっているでしょう。
けれど、なんかわからないけれど集められて、とりあえずこういうことがあるので意見を求められた。
だから思ったことを発表した。
その発表の内容に対して周りからああでもない、こうでもないとさらに意見を積み重ねていく。
そうして気がついたら、単なる意見や今の思いの言い合いになってしまっていた。
そもそもこの会議、何のための会議なんだっけ?
これは脱線と言うよりも、そもそものレールが敷かれていな会議ですね。
【会議の脱線を防ぐ3つの掟】
紹介したような脱線のケース、実はこれは今から説明する「3つの掟」が守られていない、周知されていないから起きるのです。
まずは「3つの掟」をしっかりと認識しましょう。
掟その1 会議の目的を周知せよ
会議には必ず「目的」=「なんのために」というのが存在します。
まずは会議の主催者、参加者がこの「目的」をしっかりと把握することが大事です。
特に見落としがちなのが定例的に行われている会議です。
多くは報告会議になるでしょうが、そもそも何のために報告会議を行っているのでしょうか?
多くの人はここを理解しないまま、毎週や毎月行われているからと、ただの慣例として参加していることが多いでしょう。
今回の会議は何のために行うのか、ここを今一度しっかりと参加者に周知するようにしておきましょう。
この「目的」が不明確だからこそ、脱線が起こると言っても過言ではないですからね。
掟その2 会議の目標を明確にせよ
目的と一緒に必要となるのが「目標」=「どこまで」です。
いわゆる会議のゴールのこと、何が決まればこの会議は終わりになるのか、ということです。
この目標こそがまさにレールそのものと言っていいでしょう。
これが不明確だから、独演会が始まったり世間話になったりするのです。
今回の会議は何を決めるのか、これも明確にして参加者にしっかりと周知させておく必要があります。
掟その3 会議の時間をはっきりさせよ
会議の始まりの時間はわかっていても、終わりの時間が不明確なときもあるでしょう。
何かを決めるまで何時間でもやるのが会議ではありません。
そもそもみなさん、自分の仕事があるのだから会議だけで何時間も使うなんてことはできません。
会議は何時に始まり、何時に終わらせる予定なのか。
さらに、おおよその会議の中身のスケジュールもあらかじめ決めておく必要があるのです。
これは5〜10分単位の大雑把でいいので、決めたものを参加者に伝えておくと効果的です。
そうすることで会議が遅れている場合は、無駄な話をしている場合じゃないという気持ちも高まりますからね。
【会議の脱線を戻す3つのツール】
会議の脱線を防ぐための掟はわかった。
けれど、目の前で会議の脱線が起きたらどうすればいいのか?
ここでは必殺の3つのツールとその使い方をご紹介します。
ツール1 ホワイトボード
まず準備として、ホワイトボードの一番左上に会議の目的と目標を記載しておきます。
こうすることで、参加者は常に会議の目的と目標を目にすることができます。
けれど会議が脱線してしまった。
そこでこのホワイトボードの出番です。
ファシリテーターは脱線した発言をした方に向けてこう伝えるのです。
「今回の会議の目的はこちら、目標はこちらになっています。
今の発言は目的、目標からそれているようなのでまた別の機会にその発言をお願いします」
これはたとえ相手が上司や社長であっても、ファシリテーターとして毅然とした態度で伝えるようにして下さい。
これは特に独演会を防ぐのには最適な方法です。
口頭だけでは伝わりにくかったり相手が軽く見てしまうこともあります。
だからこそホワイトボードを活用すると、目で確認できるので抑止効果は抜群になりますよ。
ツール2 アジェンダ
会議の際にはアジェンダをきちんと準備しましょう、
そしてアジェンダの中におおよその時間配分を記載しておくのです。
こうすることで、会議の参加者は時間を意識して会議の運営に協力的になってくれます。
そして脱線話が出たときには
「今時間が押していますので、その話はそのくらいにしておきましょう」
と注意することができます。
これは世間話になりがちなときには有効です。
ただし、時間を意識させすぎて「今発言すると会議が遅れてしまう」と感じさせないようにして下さい。
必要となる発言はきちんと引き出すことも肝心です。
そのためには、ファシリテーターは会議参加者の顔色をしっかりとうかがい、なにかいいたことがありそうな人には積極的に発言してもらうようにしましょうね。
ツール3 ルール
会議のルール、これをきちんと決めておくことで脱線の抑止になるだけでなく、脱線したときにもフル活用できます。
例えばこんな感じです。
ルール:会議の発言は短く、1分以内にしましょう
これを決めておくことで、独演会が始まりそうになった時に発言にストップを掛けることができます。
「ルールで1分以内と決められていますので、要点だけ手短にお願いします」
とファシリテーターが堂々と伝えられますからね。
ルール:発言は手を挙げて許可を得てから行いましょう
これを決めておくと、好き勝手に発言を始める世間話を抑えることができます。
思いつきで発言をし始めた人に対して
「発言は挙手をしてからにしてください」
と伝えれば、無駄な発言をしそうだったと本人も自覚してくれるでしょう。
この他にも、ルールで好き勝手に発言をするようなことを防ぐものを決めておけば、脱線を抑止するだけでなく脱線した時に「ルールですから」ということで元に戻しやすくなるんです。
【必要な脱線もありえます】
会議は基本的に、アジェンダに従って議事を進めるものです。
とはいえ、やはり会議にはアジェンダには乗らない必要な「流れ」というのも存在します。
つまり、必要な脱線もあり得る、ということなのです。
どういう場面が必要な脱線なのか?
これも3つご紹介しましょう。
必要な脱線1 アイスブレイク
話し合いをやりすぎて、意見が出ずに場が膠着してしまった。
こういうときもあるでしょう。
こんなときは5分間だけ、あえて脱線してみましょう。
単なる休憩でもいいし、あえてファシリテーターが脱線を宣言して、世間話をしてもいいし。
また、簡単にできるゲーム性のあるアイスブレイクをおこなってもいいでしょう。
ほんのちょっとだけ緊張をほぐして、頭を柔軟に戻すためにもアイスブレイクによる脱線もたまには活用して下さい。
必要な脱線2 新しい視点
これは問題解決や何か新しいものを創造する時に必要となる脱線です。
たとえばブレインストーミングで突拍子もないアイデアが出てきた。
このときに「これ、もう少し深堀りしてみませんか?」と促して、違う目線から課題を捉えるようにしてみるといいですね。
論理的思考では生み出せなかった解決案が、水平思考(ラテラルシンキング)で生まれてくることもあります
そのためには、一人がぼそりと呟いた突拍子もない意見を取り上げてみるのもいいですよ。
必要な脱線3 愚痴からのアラート
愚痴は一見すると脱線のように見えます。
しかし、その愚痴の中には見過ごせない重要なリスクが潜んでいたりするものです。
目の前の問題に対してだけでなく、これも横展開をして考えてみると組織全体に及ぶ大きな問題となることもあります。
愚痴を単なる愚痴として捉えずに、組織としてのアラートとしてとらえ、場合によっては別会議を開いて検討するということも考えてみましょう。
これらの必要な脱線についてですが、ここに注目してしまうと本題の会議が進まなくなります。
そのため「ではこれについて、本題からはそれますが10分間ほど時間をとって議論してみましょう」と時間を決めて取り掛かるようにしましょうね。
【おわりに】
会議の脱線を防ぐ方法、元に戻す方法はご理解いただけたでしょうか。
実はこれらを行うためには「会議の事前準備」というのがとても大切になります。
会議の目的、目標を参加者に会議開催通知で周知させる。
アジェンダやルールを事前に決めておく。
ホワイトボードなどのツールを使えるようにしておく。
などなど、さまざまな準備があってこそ、今回お伝えした掟やツールがフル活用できるのです。
そして脱線をすべて悪者にしないということも必要です。
ここはあえて脱線してみようという、ファシリテーターとしての勇気も必要になってきます。
会議での脱線を当たり前とせず、時間を有効に活用してきちんとした議論を行うためにも、自信を持って会議に臨んでみましょう。
そうすることであなたは、猛獣を操る猛獣使いのように会議の場を自由に操ることができるようになりますよ。
さて、会議の事前準備が必要ということをお伝えしたので、次回はここに焦点を当ててみましょう。
そうです「会議の事前準備」にスポットを当てて次回はお届けいたします。
こちらも乞うご期待!
----------------------------------------------------------------------
ユーアンドミークリエイト株式会社
〒883-0021
宮崎県日向市財光寺1460
電話番号 : 080-3503-8297
FAX番号 : 0982-54-4936
宮崎を拠点に中小企業の支援を
宮崎でファシリテーション向上も
----------------------------------------------------------------------
