会議の時間、どうやって管理すればいいの?
2026/04/20
前回は長い会議を短くするための秘訣についてお伝えしました。
会議の目的・目標を事前に共有したり、資料を事前配布したり、発言の時間を制限したり、などなど。
こういった秘訣の積み重ねで、会議時間は短縮できるものです。
とはいっても、この秘訣がわかっていても実際の会議では、つい時間が間延びしてしまいます。
それは時間管理がしっかりとできていないから。
じゃあ、これらの秘訣をどうすればうまく活用できるのか?
今回は会議中にファシリテーターが意識をしてほしい「時間管理のコツ」についいてお伝えします。
では早速スタートです!
【そもそもどうして時間が管理できないのか?】
ファシリテーターとして時間を管理しなければ行けないのは、頭ではわかっている。
けれど、どうしてこれができないのか?
まずはその理由を押さえておきましょう。
1.議論を打ち切ることができない
今、すごく議論が盛り上がっている。
みんな熱心に話している。
これを遮って「時間です!」なんて言うことができない。
その結果、一つの議論に時間を割いてしまい、予定時間がどんどん過ぎてしまうというケースが非常に大きいです。
これは「サンクコスト」は「魔没費用」とも呼ばれ、すでに支払っているものに対して取り戻すことができないお金や時間のことをいいます。
せっかくここまで時間を割いたのだから、最後まで見守ってあげよう。
この気持ちが先行してしまい、結局は時間だけが押してしまうということになってしまいます。
2.時間の優先順位付けが事前にできていない
複数ある議題に対して、全て同じ時間で区切ってしまうことがあります。
けれど、その中の一つはとても重要なことで、もっと時間を割いて議論すべきことだったりするのです。
その結果、実際の会議になって初めてそのことがわかり、予定していた時間を大幅に超えてしまった。
こんなことが起きてしまいます。
会議の議題に対しての重み付けは一様ではありません。
どの議題を優先して、時間を割いて議論すべきか。
これがわかっていないと時間管理ができなくなるという状況に陥ってしまうのです。
3.会議の流れそのものを意識していない
会議の流れは原則的に「発散」と「収束」の繰り返しになります。
最初に議題に対して意見を求め、たくさんの意見を出してもらいます。
そこから結論に向けてどの意見を採用すべきかをみんなで話し合って考える。
これが会議の流れです。
けれど、これを意識していないと、いきなり「結論」を求めてしまうような流れになりがちです。
「これについて、何か良い考えはないか?」
こんな感じで意見を求めていませんか?
こんな質問を投げかけても、最初から良い意見なんて出てきません。
そのため、みんなでウンウン腕を組んでうなる時間だけが過ぎていく。
これでは予定していた時間だけが過ぎていくというものです。
4.会議の流れ(プロセス)を細かく決めすぎている
実は全く逆のケースもあります。
会議の流れを細かく1分単位で決めてしまい、その流れに沿わせようとして強引に会議を引っ張ってしまう。
その結果、どうなるのか?
参加者から不満の声が挙がり、会議の流れそのものが否定されてしまう。
せっかくつくったプロセスなのに、どうしてみんな従ってくれないのか?
ファシリテーターとしては、こちらこそ不満だと思うでしょう。
これでは会議そのものがうまくいかなくなりますね。
【会議の時間を管理するための5つのコツ】
ではどうすれば上手に会議時間を管理できるのか
そのコツを7つご紹介していきましょう。
1.会議の冒頭で時間配分を合意する
まずは時間配分について、ファシリテーターだけでなく会議の参加者にも理解をしてもらいましょう。
まず何のために(目的)何を決めるのか(目標)を伝えます。
その次に、アジェンダに従っておおよその時間配分を説明します。
すると、参加者もこの時間までにこの部分の結論を出さなければいけないということが理解できます。
すると不思議なことに、会議の参加者自身が時間について意識を深めてくれます。
その結果、みんなが協力的になって会議の時間通りに議論を進めることができるようになるのです。
2.残り時間を小まめにアナウンスする
一生懸命議論をしているときに、あえて「これは残り◯分です」と、ファシリテーターが小まめにアナウンスします。
すると参加者も「そろそろ結論付けないと」という意識が高まり、時間内に結論を出してくれるようになります。
これは特にグループワークなどを行わせるときには有効です。
ほとんどの人が議論することに夢中になり、時間を忘れてしまいがちになりますからね。
また残り時間と合わせて
「残り◯分なので、そろそろ意見のまとめに入りましょう」
と、今やって欲しいことを伝えるのもいいでしょう。
そうすることで、発散を終わらせて収束に向かわせるように促すことができますよ。
3.時間は5分単位で設定する
これはファシリテーターが会議のプロセスを考えるときのコツです。
時間配分はおおまかに、5分単位で考えておくといいでしょう。
そもそも、1分や2分といった細かな区切りで時間管理なんて無理だと思って下さい。
5分や10分単位で大雑把に考えておけばいいのです。
そうすると、ファシリテーターも進行に余裕ができます。
また、参加者も5分や10分といったわかりやすい時間で区切ってもらったほうが、時間を意識しやすくなるというものです。
まれに時間調整として7分や3分といった区切りをつけるときもありますが。
そこは臨機応変に。
4.タイムキーパーを決めておく
ファシリテーターとして慣れないうちは、タイムキーパーを別に決めておいたほうがいいでしょう。
そうすることでファシリテーターも進行に集中することができます。
タイムキーパーはあらかじめファシリテーターと打ち合わせをしておき、いつ、どのタイミングで残り時間を伝えてもらうかの指示をもらっておきます。
そして「残り◯分です」というようなアナウンスをするのです。
そうすることで、ファシリテーターはサンクコストを意識しなくなるでしょう。
時間に対して、きっちりと切り分けて進行をすることができますよ。
5.結論が出なければ後回しにする
なかなか時間内に結論を出すことができない。
そういうときには「この議論は時間がかかりそうなので、一旦後回しにしましょう」というやり方があります。
こういうのを「パーキングロット(一時保管所)」といいます。
このときには、ホワイトボードなどに「一時保留」などきさいしておくといいですよ。
一度頭を切り替えて、先に結論が出やすい別の議論を行う。
すると、さっきまで結論が導き出せなかったことのヒントが出てきたり、いきなり良いアイデアが閃いたりするものです。
そして、会議の時間に余裕ができたらその部分を議論する。
場合によっては、参加差に同意を取って次回まで保留というやり方でもOKです。
ウンウンと腕を組んでうなるだけの時間を過ごすくらいなら、スパッと切り替えて別の議論をやったほうが効率的というものです。
6.プロセス設計は重要なところから
ファシリテーターがプロセスを設計するときの時間配分は、その会議で最も重要だと思えるものから時間を割くように考えてみましょう。
当然ながら重要項目なので、充分な時間を使って議論を行う必要があります。
そして徐々に重要度の下げていき、それとともに必要とされる時間も短くいしていきます。
会議の時間配分は一様ではうまくいきません。
ただし、どれが重要なのかは会議の主催者としっかりと打ち合わせて考えておく必要があります。
また、議題の重要度についてもあらかじめ会議の参加者に伝えておくといいでしょう。
そうすることで、なぜここだけこんなに時間を使うのか、といった意味も理解してもらい、議論に集中してもらうことができますからね。
7.考える時間と発言時間を切り分ける
会議で挙手をして意見を求めるというのは一般的なやり方でしょう。
けれど、これを行うと次から次に意見が出されて、収集がつかなくなり時間だけが押してしまうこともありえます。
そこでこんな言葉を切り出すと良いですよ。
「今から3分間で自分の考えを付箋やメモに書き出して下さい」
「今書いたものを一人ずつ発表していただきます」
このようにすると、短時間で発表を終わらせることができます。
このときのコツは、発表の際に
「書いたことだけを発表して下さい。余計な言葉は不要です」
と伝えておくことです。
すると、一人の発言時間を短くすることができます。
これは以前お伝えした「意見が出てくる魔法の秘術」のところでもお伝えしたテクニックです。
【時間管理のトレーニングをしておこう】
今紹介した7つのテクニックを使うには、まずは自分自身が普段から時間管理を意識して生活することも大切です。
これは仕事だけでなく、日常の生活でも時間を意識しながら行動を行うようにしていきましょう。
例えば朝起きて会社に行くまでの時間。
何時何分に起きて、そこから何分以内に身支度をして、何分までには朝食を食べて、何時までには家を出る。
こういったタイムスケジュールを組んで、常にその意識を持って行動します。
しかし、たまにはトラブルが起きることも。
その場合、どのようにしてトラブルを解決し、そこで失った時間をどこで取り戻すのか、こういったことも訓練しておくのです。
すると、会議の時間管理の時も同じようなことができます。
会議の時間をいくら予定していても、その通りに進まないことも多いものです。
そういったトラブルの時に瞬時にリスケジュールして時間内に終わらせるようにするのかを考えられるようになるのです。
また、当然ながら普段から約束した時間や決められた時間を守るという習慣をつけることも大事になります。
常に時間意識を持って行動する、その習慣を身につけておきましょう。
【思い切ったリスケも必要】
いくら会議のプロセスを事前に決めて、それを参加者に伝えても。
タイムキーパーを決めて時間をしっかりと区切っても。
会議というのは何が起こるかわかりません。
そういうときには臨機応変。
思い切ったリスケジュールも検討してみましょう。
といっても、その場でタイムスケジュールを考え直さなければいけません。
しかも、瞬時にそれを判断しないと。
こればかりは「慣れ」が必要となります。
何度も会議のプロセスを設計していれば、別のプロセスを頭の中で瞬時に考えられるようになります。
これは経験でしか身につかないテクニックです。
それでも無理なら
「続きは次回に回しましょう」
または
「会議の時間をあと15分だけ延長しましょう」
というようにするのも一つの手段です。
どの方法を取るのがいいのか、これもファシリテーターだけが決めてはいけません。
参加者に提案をしてみなさんの同意を取るようにしてくださいね。
【おわりに】
会議の時間を管理するコツ、いかがだったでしょうか。
なんだかんだ言っても、結局は最後は「経験を積む」ことでしかないんです。
筆者である私も、何度も会議の時間管理は経験をしてきたものです。
いつも時計を見ながら、次はどのように進めるべきかを、その場で考えて展開していきました。
全てが成功したわけではありませんが、実はその場でひらめいたやり方が、案外うまくいくことが多いものですよ。
これもまた、経験からくるひらめきとしか言いようがないですね。
今回ご紹介したさまざまな会議の時間管理のコツ、これを意識してとにかくトライしてみましょう。
大丈夫、やっていけばきっとうまくいきますよ。
それに自信を持って時間を管理していけば、会議の参加者もファシリテーターであるあなたに信頼を持って身を委ねてくれます。
実は会議というのは、ファシリテーターと参加者の信頼関係から成り立っていると言っても過言ではないのです。
ということで、次回は「会議の参加者と瞬時に信頼関係を築く」ことについてお伝えしましょう。
このコツを知っておけば、初対面の方々を目の前にした会議でも、みんなが笑いながら意見を出してくれるような、和やかな雰囲気を作ることができます。
これは会議というよりはコミュニケーションのコツでもあります。
知っておいて損はありませんよ!
それでは次回も、乞うご期待!
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