研修はアフターフォローが大事です
2025/12/22
研修は受講しているときが研修だと思っている人がほとんどでしょう。けれど、それって本当の意味では研修になっていない、と私は思っています。
私も会社員時代、研修やセミナーを受けに行ったことがあります。で、それを受けてどうなったのか。正直、何も変わりませんでした。
まぁ、知識だけは増えたかな。けれど、それを実用で使うところにまで至らなかった、というのが本音です。
じゃぁ、どうすればいいのか?
今回は研修講師として私が実際に行っている「研修効果を高めるためのアフターフォロー」についてお伝えします。
【アフターフォローで何が変わる?】
まず、どうしてアフターフォローが必要となるのか、それについてお伝えします。
多くの研修やセミナーの場合、受講しているときには「これはいい、すぐにやるべきだ!」と思うものです。
そして翌日くらいまではその気持ちが高まっています。
けれど、現実は厳しいもの。
仕事がどんどん降ってきて、研修やセミナーで受講したことなど頭から離れてしまいます。
さらに恐ろしいのが、土日をはさんでしまうこと。
仕事の場を離れると、翌週には普通の人に戻ってしまいます。
その結果、研修やセミナーで学んだことをやろうと思っている意欲すら消えてしまい、何も変化が起きないのです。
だからこそアフターフォローなんです。
これを定期的にやることで、学んだことを実践させる意識を呼び起こす効果があります。
そういえばこういうのをやるんだった、と思い起こさせること。
たったそれだけで、研修効果は高まるものです。
これをある期間続けることで、気づいたら行動習慣として学んだことの実践が身につくようになります。
特に私が行っているコミュニケーション系の研修では、これがとても大きな効果を生み出します。
仕事場以外でも、家庭でも友人関係でも使えるスキルが多いので、日常生活、いや一生活用できるものとして身につけてもらうことができるのです。
だからアフターフォローをやることはとても大事になります。
そして、それをしっかりと面倒を見ていくことで、講師としての価値もグングン高まります。
【こんなアフターフォローはダメ】
一口にアフターフォローと言っても、やり方はいろいろあります。
けれど、その中で正直あまり効果がないなと思うやり方を先にお伝えします。
1.1〜3ヶ月後にアフターフォローの集合研修を実施
これ、単に研修やセミナーを2回に分けて実施しただけになります
受講生としては何ら行動を変えるという要素は見込めないでしょう
2.レポートを提出するだけ
研修後に何を実施したか、それについての本人の所感などをレポート提出させるところもあります。
問題は、それをただ提出するだけになっているということ。
これ、受講生からすると「だから何?」という気持ちになります。
これでは行動意欲は湧いてきません。
3.アフターフォローを職場の上司に任せる
これ、制度としてはすごくいいんです。
いいんですけれど、実際にはできていないところがほとんどです。
だって、上司も忙しいですから。
結局はおざなりになってしまい、効果なんて見込めません。
4.1回だけやって終わり
アフターフォローを1回だけやって、やったつもりになる。
これ、ホント何の意味もないです。
そもそもアフターフォローの目的は、学んだことの行動を習慣化させることにあります。
たった1回のフォローでは、習慣化なんてできるわけありません。
さて、あなたのところは以上のようなアフターフォローで終わっていませんか?
こういうのはやるだけ無駄、むしろやらないほうがいいくらいです。
だって、受講生の負担になるだけですからね。
じゃぁ、どんなアフターフォローがいいのか?
その要素をお伝えしましょう。
【こんなアフターフォローをやってみましょう】
では効果的なアフターフォローに必要な要素とは何なのか?
これにはいくつかあるので、それをお伝えしましょう。
1.定期的に、長期間実施する
人が行動習慣をつけるには、最低で3週間、最長で3ヶ月間やれば身につくと言われています。
さすがに毎日の行動をチェックするのは難しいので、1週間毎、または1ヶ月毎など定期的にフォローすることが大事です。
これをできれば3ヶ月間は続けてもらうといいでしょう。
2.双方向である
レポートなどを出してもらっても、講師や上司がそれを読んで終わりでは面白みがありません。
レポートを出してもらったら、必ず返信をすること。
まずはやっていることに対して承認を行い、さらにアドバイスを付け加える。
また、質問などがきたら速やかに応えてあげることも必要です。
双方向でやりとりすることで、行動意欲が高まります。
3.継続させる
レポートを継続して提出してもらう、そのための工夫も必要です。
毎週いつまでに出して下さい、毎月いつまでに出して下さい。
そう伝えていても、人は忘れてしまうものです。
それを忘れさせないような、継続の工夫も考えていきましょう。
こういた要素をうまく行わせるために、具体的にどのようなやり方があるのか。
実際に私が今行っている手法をご紹介します
【アフターフォローはこうやって行っています】
ではここからは、私が実際に行っているやり方をご紹介しましょう。
1.A4のレポートを紙で提出
これが一番アナログ的なやり方になります。
私の場合、「何を実践したか」「それをやることで何を感じたか、気づいたか」という2項目を記入してもらいます。
そして下1/3が講師コメント欄にしています。
私はそれを読んで、コメント欄にびっしり(全6行あります)記載して、レポートをお返しします。
今は企業の研修担当が集めたレポートをPDFファイルにしてまとめてメールで送ってもらうようにしています。
それをPDF編集ソフトで直接コメントを記載して、返信をしています。
これは現場作業などが多くパソコンが自由に使える環境でない方向けのやり方です。
2.ワードのレポートをメールで提出
1と同じ書式のワードのファイルを受講生に配布し、そこにパソコンから記入してもらったものをファイルで私に送ってもらいます。
これはそのままワードで開けるので、こちらで1と同じように6行びっしりコメントを記載して返信します。
これのメリットは、受講生も文字数を気にせず書くことができるところです。
私もまれにコメントが7行以上になることもあります。
これはパソコンが自由に使えるような受講生向きです。
また、ファイルも研修担当がまとめて送ってくれることもあるし、各々が私にメールで送ってくれる場合もあります。
1と2については、企業の研修担当が締め切り前にレポートの提出を受講生に促すようにお願いしています。
3.メールフォームを使ってやり取りする
これは受講生が各々企業のメールアドレスを持っている場合に行っていた方法です。
事前に研修担当から受講生のメールアドレスをいただき、定期的にメールを送るための準備をしておきます。
そして研修受講後、1週間後から毎週同じ曜日、時間にリマインドメールを送ります。
そこにメールフォームにアクセスできるURL(Googlフォームを使っています)を貼っておき、そこから受講生のメールアドレス、名前、実践したこと、それについての気付きや感想を入力してもらいます。
それを読んで私が一人ひとりに対して講師コメントを返すというやり方です。
ただし、これを行うには
・メール送信システム
・メール返送システム
のプログラムを組む必要があります。
これ、勉強してオリジナルで作成しましたよ。
まぁ、世の中にはお金を出せばそういうことができるシステムもあるようです。
何かしらのシステムを組んで、リマインドメールを送って入力させて返信をする。
これをやってみるのもいいでしょう。
4.LINEビジネスアカウントを使う
今の一番の大本命のやり方がこれです。
まず無料でLINEビジネスアカウントを作成します。
そして研修後1週間後から毎週同じ曜日、時間にリマインドメッセージを送るように仕掛けをします。
そして研修の最後に、このLINEビジネスアカウントに登録してもらうようにQRコードを作成し、それを見せてその場で登録してもらいます。
そうすることで、受講生一人ひとりとメッセージのやり取りを行えるようになります。
このやり方の最大のメリットは、受講生がLINEでレポートを送ったら、その場ですぐに返信できるところです。
なので、ほぼリアルタイムにフォローできるし、質問などがあればすぐにアドバイスを送ることもできます。
ただし欠点としては、もしかしたら受講生の中にはLINEをやっていないという人もいるでしょう。
また個人のLINEアカウントとやり取りをするため、ひょっとしたら拒否してしまう人もいるかも知れません。
その場合は上記の1〜3のやり方で個別に対応するしかないでしょう。
まぁ、今のところそういうことは起きていませんが。
詳しいLINEビジネスの設定のやり方についてはこちらにまとめているので、ご自由にご活用下さい。
http://dp39034186.lolipop.jp/LINE_Afterfollow.pdf
【それでどんな効果が出るの?】
ここまで徹底したアフターフォローを行うと、どのような効果が出るのか?
これ、やり続けた人だと間違いなく行動変容が起きます。
また、傾聴や承認などコミュニケーションの基本が身につき、回りからの信頼も高まります。
ホントかよ、と思う方。
私が今まで行ってきた受講生の直接の声をこちらから御覧ください。
https://c-youme.com/voice/
実はホームペーにアップをしてない声が、まだまだたくさんあります。
どれも「学んだことが身についた」「仕事で役立った」というものばかりです。
最初のうちは面倒だと思っていたけれど、やり続けていくうちにやりがいを感じた、なんていう声もあります。
やはり何事も継続は力なり、なんですよ。
私達研修講師は、ここまでしっかりと面倒を見てあげることも必要じゃないかな、と私は思っています。
やりっぱなしで後は頑張ってね、では行動変容が起きるわけありませんからね。
でも、ここまでびっしりとアフターフォローを行っている研修講師はそう多くはいないでしょう。
だからこそ研修講師を目指している皆さんにも、ぜひこれをやってほしいんです。
そうすることで、他の研修講師よりも一目置かれる存在になれますからね。
この研修のアフターフォローは、受講生のためなのはもちろんですが、回り回って自分にもその効果が還ってきます。
これにしっかりと取り組めるようになれば、受講生に対しての目の向け方も変わってくるでしょう。
【おわりに】
研修のアフターフォローの大切さ、必要性は感じていただけたでしょうか。
これをやるのとやらないのとでは、受講生も講師も大きな差が出てきます。
ぜひあなたもアフターフォローに取り組んでみて下さい。
といっても、なんかめんどくさそうだなぁ。
きっとそう思っている人もいるでしょう。
けれど、受講生の成長を毎週見ることができるって、とても楽しくなるんですよ。
そして自分も研修をやった甲斐があるなぁって思えるんです。
それが自分のモチベーションを上げることにもつながります。
ぜひアフターフォローを研修に取り入れることを心がけて下さい。
さて、次回はこれまた異色の研修のやり方をお伝えします。
私、研修ではパワーポイントなどのスライドはほとんど使いません。
使えない、のではなく「使わない」のです。
その理由と、具体的なやり方についてご紹介します。
今どきパワーポイントなどのスライドを使わない研修なんて成り立つのか?
これはちょっと驚きの理由と方法があるので、ぜひお楽しみに!
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